なないろ日記 ~りんごの国から~ 

読書・折り紙・エコたわし作り・お絵かき・展覧会 あれもこれもと、七色にコロコロと襲い来る趣味との戦いの壮絶な記録!!

『ナラタージュ』島本理生さん著 読了

過去が動き始める危険な恋愛小説・・・

『ナラタージュ』島本理生著P373

こびり付いて剝がせない恋がここにあった。

 

作者が若干20歳にして執筆した恋愛小説。(平成17年2月初版)

ナラタージュとは?

ナラタージュとは、映画などで、主人公が回想の形で、過去の出来事を物語ること。
ー作品より引用ー

ターシャ(宇宙戦艦でお馴染みの)でも、ナタラージュでもないから気を付けるべし。(笑)

 

この作品は、主人公工藤泉は、16歳(高校生)から社会人になるまでの不確定な恋をナラタージュしている。

 

久しぶりに遠ざかっていた恋愛小説に挑もうと正座して佇まいを整えた。
(最近はめっきり、恋だとかって食べたくなくてさっ)


島本理生さんが20歳の時に執筆したという驚きの事実は読了後に知ったので、読んでる最中は同年代(40代)の作家だと勝手に思い込んでいた。

 

島本さんを今頃知る私ってどうなん?( ̄∇ ̄)


言葉が熟しているからか、好きな俳優が出演している月9の録画を一気に観てしまったような没頭型の4時間の読書だった。

 

16歳で初めて男性に恋をする。

 

「きっと、子供だったから愛とは違うとかじゃなくて、
子供だったから、愛してるってことに
気付かなかったんだよ」

 

呪文のような作中の言葉に過去が現在にしゃしゃり出て来て、会わなくなった恋しい人が痛みや憎しみと共にリアルに現れてしまう。

 

そして、目の前の日常の穏やかな温度を一気に変えてしまう。

 

危険な小説だ…

 

終わったと思った過去が動き出してしまうから。

 

主人公の泉や、恋愛相手の高校教師の葉山、長野が故郷の小野君といった自分本位が目立つ登場人物を自己陶酔なバカップルだと決め付けずに、一生に一度の恋の例題1)だと思って飛び込んでみない?

 

narratage.com

2017年秋に松本潤(葉山役)と有村架純(泉役)で映画化が決定してるのね。
(映画館まで行かないよ!ドラマでお願いしたいわ。)

 

で、工藤泉役は、私なら女から嫌われ度が高そうな若き日の裕木奈江がいいわ。
ポケベルが鳴らなくての女優さん)

関連画像


葉山役…高橋一生
(本当は小栗旬がいいけど)

「高橋一生 画像」の画像検索結果

http://www.my-pro.co.jp/aa/takahashi.htmlより引用