なないろ日記 ~りんごの国から~ 

読書・折り紙・エコたわし作り・靴下わっか指編み・お絵かき・展覧会 あれもこれもと、七色にコロコロと襲い来る趣味との戦いの壮絶な記録!!

『天空の蜂』東野圭吾著 読了

あらすじ

原発テロを題材にした、ページ数622の分厚い作品だ。


作品の時間軸は、たったの10時間

自衛隊の災害救助用に作られた自動操縦が可能な軍用巨大ヘリコプター”ビックB”が何者かによって奪われた。

ビックBは福井県高速増殖炉「新陽」の真上でホバリング(一時停止)し、日本全土が恐怖の8時間を味わう事となる。

日本政府は、原発は安全だ!と主張して曲げない。
例え数十トンの鉄の塊が上空から墜落したとしても、放射能は漏れないのだ。

(んなわけ)

犯人の要望は、日本にある「新陽」以外のすべての原発を破壊し止めろと要望してきた。犯人の名前は・・・

天空の蜂

しかし、最悪な事態が発覚した。

その日がお披露目となる予定だったビックBには、納入式試験飛行の見学に来ていた小学生の恵太がうっかり乗り込んでしまっていたのだ。

政府は、人命救助を優先させる。かのように見せかける。

作品の中で一番の見どころが、ビックBに自衛隊の別の救助用ヘリが近づいて、恵太君と力を合わせてヘリから脱出させるシーンがドキドキとした臨場感たっぷりで目が離せなかった。

622頁の山場は、このシーンで間違いない。

恵太君が不在となったビックBに残された時間はわずか!

(たぶん、落ちるんだろうな・・・と、その後に惨劇を想像しながら読む)


その間に、犯人を捜す警察官が、職業柄、勘を最大限に働かせた捜査によってジリジリと犯人像が明らかになっていく様が実に爽快だ。
日本の警察って、すごいな。PCとか不慣れで、その仕組みすら精通していないベテラン刑事が、技術屋の犯行を想定させる手口を暴いていくのだから、経験からくる勘って本当に技術にも勝るんだ!と唸る場面が塩胡椒のような味付けで盛られている。

 

*はたして、ビックBは新陽に墜落してしまうのか?

*原子炉は無事なのか?

*犯人は誰?犯行に及んだ理由は?

 

これ、ネタバレしちゃったら読むのつまんないでしょ?

なので、ここまで!(笑)

反原発な作品とは違う

原発反対とか原発賛成とか、そこじゃないんだ。

キーパーソンは、その子ども達である。

過激化する〇〇運動の陰で見え隠れする子ども達のいじめ問題。
そこに大きくロックオンしてる「天空の蜂」では、政府は人命より電力を優先するという大きな声では語れない密かな問題を小さな声で提起している。

映画化されていた。

江口洋介本木雅弘綾野剛で映画化されてた?
気になっていましたが、鑑賞しておらずDVDレンタルで観ようと思ってる。

まとめ

自衛隊が必要だと認められてきたのは、阪神大震災東日本大震災からだと思っている。

それまでは、自衛隊の必要としている国民がその存在を黙殺してきていた。
原発も同じではないか?
そんな、私たちが作り上げた社会の闇を鋭く射抜いている作品だった。

 

 

 

 

 

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